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SFセミナー2019企画紹介

本会企画 

竹書房の挑戦

出演者:水上志郎・中村融・内田昌之
司会:鈴木力

2015 年 7 月、『寄港地のない船』が竹書房文庫から刊行されたとき驚かれた読者も多いのではないでしょうか。同社はこれ までSF小説とは関係ないと思われてきた出版社だったからです。しかし竹書房はその後も意欲的に海外SFを刊行し、2018 年に刊行された『竜のグリオールに絵を描いた男』は『SFが読みたい!』年間ベストで 2 位、ほか 2 作もランクインしました。 そして今後の予定には、ワイドスクリーン・バロックの傑作、ハーネスの The Paradox Men、ビショップのネビュラ賞受賞作 No Enemy But Time が控えています。竹書房は一体、どこを目指すのか。本企画では編集部の水上志郎氏、翻訳に携わってい る中村融氏・内田昌之氏に、企画の立ち上げから今後の展開までをお聞きします。(文・鈴木力)

●水上志郎(みなかみ・しろう)
1983 年生まれ。竹書房入社後、主に海 外小説を担当。

●中村融(なかむら・とおる)
1960年生まれ、SF翻訳家、研究者、 アンソロジスト。訳書にブライアン・オー ルディス『寄港地のない船』(竹書房文庫)、 編書に『猫は宇宙で丸くなる』(同)など。

●内田昌之(うちだ・まさゆき)
1961 年生まれ、翻訳業。訳書にルーシャ ス・シェパード『竜のグリオールに絵を描 いた男』(竹書房文庫)、ジョン・スコルジー『老人と宇宙』(ハヤカワ文庫SF)など。

●鈴木力(すずき・ちから)
1971 年生まれ。SFセミナースタッフ。 ライターとして「SFマガジン」などに執筆。

朝に雨が降るかぎり 〜作家・横田順彌を語る〜

出演者:森下一仁、井上雅彦、日下三蔵
聞き手:北原尚彦

 2019 年の年が明けた早々に、横田順彌さんは夜空を灯す星になられました。SF入門書で読者を誘い、軽妙なエッセイで夢中にさせ、うっかり古書のオモシロさに目覚めた日には、資料探求の泥沼一直線......。そしてなにより、抱腹絶倒のハチャハチャ SFをはじめ、忘れがたい印象を残すリリカルな作風から話題の天狗倶楽部が大活躍する明治SFまで、多彩な作品で親しまれ てきました。横田さんでSFを知った人、ファン活動の楽しみが広がった人。たくさんのSFファンの心に、これからもSFの 豊穣さを示す光として、輝き続けることでしょう。幅広い業績の中から、今回は “ 作家・横田順彌 ” に焦点を当て、さまざまな角度から関わってこられたパネリストの方々に、縦横に語り尽くしていただきます!(文・代島正樹)

●森下一仁(もりした・かつひと)
1951 年生まれ。作家、評論家。主な著書に『コスモス・ホテル』、『現代SF最前線』、『思考する物語 SFの原理・歴史・主題』ほか多数。

●井上雅彦(いのうえ・まさひこ)
1960 年生まれ。作家、アンソロジスト。 主な著書に『異形博覧会』、『夜会 吸血鬼作 品集』ほか多数。企画・監修する《異形コ レクション》シリーズで 1998 年日本SF 大賞特別賞受賞。

●日下三蔵(くさか・さんぞう)
1968年生まれ。書評家、フリー編集者。主な著書に『日本SF全集・総解説』、主な編著に『日本SF傑作選』第1期全6巻、『横田順彌明治小説コレクション』全3巻ほか多数。

●北原尚彦(きたはら・なおひこ)
1962年生まれ。青山学院大学理工学部物理学科卒。作家、翻訳家、古書研究家。日本古典SF研究会会長。著書訳書に『SF奇書コレクション』、『モリアーティ秘録〈上・下〉』など。

「ハーラン・エリスンと危険なヴィジョン」

出演者:牧眞司、高橋良平、中村融、堺三保

 2018 年 6 月、ニュー・ウェーヴの旗手にして SF 界の舌鋒鋭いご意見番でもあったハーラン・エリスンが死去。日本オリジ ナル短編集『死の鳥』が編まれ、2016 年の『SF が読みたい !』でも海外部門 1 位になり、再評価の機運が高まっている中で巨 星は逝った。エリスンといえば 1960 年代に編まれた伝説的アンソロジー『危険なヴィジョン』が有名だが、全三巻のうち翻訳 刊行は一巻に留まり、「『危険なヴィジョン』は本当に危険なのか?」「今読んでも危険なのか?」といった言葉が SF ファンの間でも囁かれてきた。『危険なヴィジョン』全三巻の刊行がハヤカワ書房から予定される今、パネリストの方々にあらためてエリス ンのヴィジョンとその評価について語っていただきます。(文・茅野隼也)

●牧眞司(まき・しんじ)
1959年生まれ。SF研究家・文芸評論家。著書に『世界文学ワンダーランド』、『JUST IN SF』ほか、訳書にマイク・アシュリー『SF雑誌の歴史』、編書に『ルーティーン 篠田節子SF短篇ベスト』、『柴野拓美SF評論集』。『SFマガジン』にて翻訳文学評を担当。

●高橋良平(たかはし・りょうへい)
1951年生まれ。フリー編集者、フリーライター、池袋地下街食肉販売、新宿歌舞伎町ラーメン店、ラジオ局等のアルバイトを経て出版社勤務。ツルモトルーム版〈STARLOG〉編集後フリーのエディター&ライターに。近年の編書に『伊藤典夫翻訳SF傑作編 ボロゴーヴはミムジイ』がある。

●中村融(なかむら・とおる)
1960年生まれ、SF翻訳家、研究者、 アンソロジスト。訳書にブライアン・オー ルディス『寄港地のない船』(竹書房文庫)、 編書に『猫は宇宙で丸くなる』(同)など。

●堺三保(さかい・みつやす)
1963年生まれ。映画監督、作家、脚本い家、翻訳家、評論家。2018年、クラウドファンディングにより資金を調達した「オービタル・クリスマス」を製作中。

ゆうきまさみインタビュー

出演者:ゆうきまさみ
聞き手:林哲矢(はやし・てつや)

 来年デビュー 40 周年を迎えるゆうきまさみさん、近年も『でぃす×こみ』『白暮のクロニクル』の完結、『究極超人あ~る』の 嬉しい復活を経て、北条早雲を主人公にした本格歴史マンガ『新九郎、奔る !』がスタート。そんなゆうきさんが多数の SF マン ガを手掛けていることはファンならご存じでしょう。星雲賞を受賞した『あ~る』、『機動警察パトレイバー』、テレビアニメ化も された『鉄腕バーディ』シリーズなど、ゆうきまさみワールドで SF 作品は重要な位置を占めています。 この企画ではゆうきさ んの作品をふりかえりながら、SF に対する考え、想いをお聞きします。聞き手は SF レビュアーの林哲矢さんです。( 文責・新井 勝彦 )

●ゆうきまさみ 
1957 年生まれ。80 年『ざ・ライバル』(月刊 OUT) でデビュー。『究極超人あ~る』で 第 19 回星雲賞コミック部門、『機動警察パ トレイバー』で第 36 回小学館漫画賞を受賞。 その他、『じゃじゃ馬グルーミン★ UP!』『鉄 腕バーディ』シリーズ『白暮のクロニクル』 など作品多数。現在は『月刊スピリッツ』( 小 学館 ) に『新九郎、奔る !』を連載中。 

●林哲矢(はやし てつや)
1972 年生まれ。SF レビュアー。「SFマガジン」等に書評を執筆。

時間
10:00開場
10:30開演
10:40〜11:40竹書房の挑戦
11:40〜12:40昼休み
12:40〜13:40朝に雨が降るかぎり〜作家・横田順彌を語る
13:40〜13:50休憩
13:50〜14:50ハーラン・エリスンと危険なヴィジョン
14:50〜15:00休憩
15:00〜16:00ゆうきまさみインタビュー

合宿企画

◆合宿では本会企画の補完的な企画やその他様々な独自企画を行います。いくつかの本会企画について、部屋に分かれて語り合う企画を立てました。本会企画を聞いて感じたこと、しゃべりたいことを自由に語り合う部屋です。本会企画では聞けなかった質問を直接ぶつけてみても良いかもしれません。

時間割
時間部屋1部屋2部屋3部屋4
20:00〜21:00竹書房の挑戦・ふたたび 出演:水上志郎、中村融、内田昌之 聞き手:鈴木力ビブリオバトルによるSFコミュニティの再構築  出演:滝直哉、林田茂ヨコジュンこてん古典 出演:森下一仁、井上雅彦、牧眞司、北原尚彦、日下三蔵ゆうきまさみ作品について語る部屋 出演:林哲矢
21:10〜22:30ジェンダーSF研究会の部屋 出演:小谷真理、他ジェンダーSF研究会会員横田順彌さんと〈SF倶楽部〉の時代 出演:森下一仁、林芳隆、牧眞司2019年度上半期のSF映画・DVDについて 出演:片桐翔造、他シド・ミードを見に行こう 出演:高橋良平、添野知生
22:40〜24:00ジーン・ウルフ追悼の部屋 出演:岡和田晃ハーラン・エリスンについてもっと!語る部屋 出演:牧眞司、高橋良平、中村融、堺三保ワールドコンに行こう 出演:池田武マーベル映画の魅力を語ろう!ゲスト:縣丈弘(B級映画レビュワー)、えんじ(SFツイッタラー)、他交渉中 案内:SFファン交流会
24:10〜25:30ナイトランドクォータリーの部屋ヴォンダ・マッキンタイア追悼とリチャード・コールダーの新作、三田文学がSF特集?!の部屋 出演:小谷真理、巽孝之 日本SF大会の部屋 出演:山本浩之SF商業出版の開拓者・原田裕のSF出版史 出演:日下三蔵
※各コマのあいだは10分の入れ替え時間を設けます
※タイトル、出演者などは変更する場合もあります