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SFセミナー2014 企画紹介

[カテゴリ:SFセミナー2014]

本会企画 

「第1回ハヤカワSFコンテスト」デビューまでの軌跡

出演: 六冬和生、坂本壱平、小野寺整、下永聖高 進行:塩澤快浩

 20年ぶりに新生開催されたハヤカワSFコンテスト。500作を超える応募作の中から六冬和生氏の『みずは無間』が受賞となりました。また、最終選考に残った5作のうち、坂本壱平氏の『ファースト・サークル』、小野寺整氏の『テキスト9』、下永聖高氏の『オニキス』と、4作までもが書籍として刊行されるという充実した結果を残しました。今回は書籍刊行デビューとなった4人をお迎えし、執筆・応募・刊行までの経緯や、これまでのSF体験、そしてこれからの執筆意欲などを語っていただきます。また、司会進行の早川書房第二編集部長・塩澤快浩氏には、コンテストの立ち上げ、準備から選考過程や刊行までの裏話を聞かせていただきます。(文責・井手聡司)

■六冬和生(むとう かずき)
1970年長野県生まれ。信州大経済学部卒。

■坂本壱平(さかもと いっぺい)
1976年山口県生まれ。明治大学法学部卒。

■小野寺整(おのでら ひとし)
1975年宮城県生まれ。東北大学大学院理学研究科修了。

■下永聖高(しもなが きよたか)
1975年大阪府生まれ。立命館大学産業社会学部卒。

■塩澤快浩(しおざわ よしひろ)
1968年長野県生まれ。株式会社早川書房第二編集部長。

「世界内戦」下、SFに何ができるか

出演:仁木稔、樺山三英 進行:岡和田晃

 SFを取り巻く状況が大きく変化しています。伊藤計劃が『虐殺器官』で描いた風景が、没後五年の今年、早くも現実になりつつあります。ウクライナや台湾で大規模な政治的衝突が起こるなか、日本でも周辺諸国との緊張がかつてないほど高まり、ネット上には差別的な言辞が今まで以上に溢れています。時代はまさしく「世界内戦」のさなか。このたび、そうしたリアリティを多角的に捉えた仁木稔の新作短篇集『ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち』(ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)が発売になります。それを記念して、著者の仁木稔氏と、「SFマガジン」に連載された「無政府主義者の帰還」や著名文芸誌に掲載寸前で拒否された「セヴンティ」(「季刊メタポゾン」10号)の著者・樺山三英氏をお招きし、現代社会をSFはいかに描くべきか、来場者の方々と一緒に考えていきます。(文責・岡和田晃)

■仁木稔(にき みのる)
1973年長野県生まれ。龍谷大学大学院文学研究科修士課程修了。専攻は東洋史学。2004年『グアルディア』で作家デビュー。他の作品に『ラ・イストリア』『ミカイールの階梯』など。

■樺山三英(かばやま みつひで)
1977年東京都生まれ。学習院大学文学部卒。『ジャン=ジャックの自意識の場合』で第8回日本SF新人賞を受賞して2007年にデビュー。他の作品に2009年『ハムレット・シンドローム』、2012年『ゴースト・オブ・ユートピア』など。

■岡和田晃(おかわだ あきら)
1981年北海道生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。TRPGリプレイライター、翻訳家、およびSF・文芸評論家。2010年、評論「「世界内戦」とわずかな希望―伊藤計劃『虐殺器官』へ向き合うために」で第5回日本SF評論賞優秀賞受賞。著書に、『ガンドッグゼロ リプレイ アゲインスト・ジェノサイド』『「世界内戦」とわずかな希望―伊藤計劃・SF・現代文学』がある。

ロラン・ジュヌフォール『オマル』を起点に、非英語圏SFを語る

出演:平岡敦、北原尚彦

 第二期に突入した新☆ハヤカワ・SF・シリーズから、シリーズ初の非英語圏作品である『オマル』(ロラン・ジュヌフォール著)が刊行されます。現代フランスSFのフラッグシップ的作品が紹介されるのは日本でも初めてであり、これを機にフランスはもちろん、非英語圏SFの紹介が一層進むことが期待されます。今回は《オマル》シリーズの翻訳を担当されている仏文学者の平岡敦氏と、SFマガジン2014年5月号「非英語圏SFブックガイド」のコーナーにも寄稿されている作家の北原尚彦氏のお二人をお迎えし、《オマル》シリーズを起点として現在までの非英語圏SFの国内での紹介と受容について語っていただきます。(文責・茅野隼也)

■平岡敦(ひらおか あつし)
1955年生まれ。中央大学大学院修士課程修了。仏文学者、翻訳家。訳書に『クリムゾン・リバー』(ジャン= クリストフ・グランジェ著)、『第四の扉』(ポール・アルテ著)など。

■北原尚彦(きたはら なおひこ)
1962年生まれ。青山学院大学理工学部物理学科卒。作家、翻訳家、古書研究家。日本古典SF研究会会長。著書に『首吊少女亭』、『SF奇書コレクション』など。

「世界文学はSFの宝庫だ!」

出演:豊崎由美、牧眞司

 オモシロ小説の紹介ならお手のもの。SFと世界文学の魅力を語り尽くす、最高にエキサイティングな対談の開幕です! ご案内は、サンリオSF文庫を誰より愛する“ ガイブン・マイスター” 豊崎由美と、三度のメシより世界文学好きの“ SF番長” 牧眞司。SFと世界文学を読んで読んで読みまくってきたお二人が、絶対の自信をもってオススメの、「偏愛するSF」「SFファンに薦める世界文学」ベスト20を、それぞれドドーンと大公開! このリストを道しるべに、征け! 未踏の大海原に旅立つ冒険者たちよ。そして聞け! 最高の水先案内人による、祝福の讃歌を!! (文責・代島正樹)

■豊崎由美(とよざき ゆみ)
1961年生まれ。ライター、書評家。主な書評集に『そんなに読んで、どうするの?』(アスペクト)、『ガタスタ屋の矜持』(本の雑誌社)など、共著に『文学賞メッタ斬り!』シリーズ(大森望と)(PARCO出版)、『百年の誤読』(岡野宏文と)(電子書籍・ちくま文庫)、『石原慎太郎を読んでみた』(栗原裕一郎と)(原書房)、最新刊は『まるでダメ男じゃん! 「トホホ男子」で読む、百年ちょっとの名作23選』(筑摩書房)。偶数月に東京都内の書店で「読んでいいとも!ガイブンの輪」というゲストを迎える形式のトークイベントを開催している。

■牧眞司(まき しんじ)
1959年生まれ。SF研究家・文芸評論家。著書に『世界文学ワンダーランド』(本の雑誌社)ほか、訳書にマイク・アシュリー『SF雑誌の歴史』(東京創元社)、編書に『ルーティーン 篠田節子SF短篇ベスト』(ハヤカワ文庫)、『柴野拓美SF評論集』(東京創元社)。〈SFマガジン〉にて翻訳文学評を担当。

タイムテーブル

時間
10:00開場
10:30開演
10:40〜11:40「第1回ハヤカワSFコンテスト」デビューまでの軌跡
11:40〜13:00昼休み
13:00〜14:00「世界内戦」下、SFに何ができるか
14:00〜14:15休憩
14:15〜15:15ロラン・ジュヌフォール『オマル』を起点に、非英語圏SFを語る
15:15〜15:30休憩
15:30〜16:30「世界文学はSFの宝庫だ!」

合宿企画

◆昼企画の続きを語ろう(ハヤカワSFコンテストの部屋、SF・世界内戦・伊藤計劃・私、世界文学はSFの宝庫だ! 延長戦)
 合宿では本会企画の補完的な企画を行います。今年もそれぞれ本会企画について、部屋に分かれて語り合う企画を立てました。本会企画を聞いて感じたこと、しゃべりたいことを自由に語り合う部屋です。本会企画では聞けなかった質問を直接ぶつけてみても良いかもしれません。(「ロラン・ジュヌフォール『オマル』を起点に、非英語圏SFを語る」は補完企画を行わない予定です)

時間割
時間部屋1部屋2部屋3部屋4
20:00〜21:00昼の企画の続きハヤカワSFコンテストの部屋SF・世界内戦・伊藤計劃・私 世界文学はSFの宝庫だ! 延長戦
21:10〜22:301コマ目SF寄席@本郷 出演:立川三四楼、春風亭吉好 席亭:浅暮三文新米ライターが訊く、プロの書評術 出演:豊崎由美、柳下毅一郎、添野知生国際SF シンポジウム その後 出演:巽孝之、長澤唯史、渡辺英樹オレのココロの『日本SF大賞』はコレだ! 出演:牧眞司、若手評論家の方にも声をかけています
22:40〜24:002コマ目「美亜へ贈る真珠」読書会 時間旅行者アキの涙の意味とは?若者の部屋「ジェンダーSF 研究会」の部屋 出演:小谷真理 他G研会員柴野拓美、この名づけがたきひと 出演:牧眞司、小浜徹也
24:10〜25:303コマ目深夜図書館・分室再び〜ジュニア文庫はこれを読もう! 出演:早見裕司、あらま草2014 年春アニメ(なるべく)総解説 出演:須藤玲司企画進行中奇跡のアニメ『けいおん!』を精読する 出演:牧眞司
※各コマのあいだは10分の入れ替え時間を設けます
※タイトル、出演者などは変更する場合もあります