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SFセミナー2017 企画紹介

本会企画 

ゲーム・場所・コミュニケーション〜宮内悠介インタビュー

出演者:宮内悠介
聞き手:鈴木 力

 2016年の日本SFは「宮内悠介の年」だったと言っても過言ではないでしょう。4冊の単行本が出版され、そのうちミステリの『月と太陽の盤』を除く『スペース金融道』『彼女がエスパーだったころ』『アメリカ最後の実験』が『SFが読みたい!』でそれぞれ2位、7位、13位にランクイン。さらに年末には惜しくも受賞は逃したものの「カブールの園」が芥川賞の候補になりました。ジャンルを超えていま最も注目される小説家・宮内悠介氏の作品世界に迫ります。(文責・鈴木力)

●宮内悠介(みやうち ゆうすけ)
 1979年生まれ。2010年「盤上の夜」が第1回創元SF短編賞の最終候補作となり山田正紀賞を受賞しデビュー。同作品を表題作とする連作短編集で第33回日本SF大賞を受賞。2013年発表の『ヨハネスブルグの天使たち』で第34回日本SF大賞特別賞を受賞。また2013年には第6回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を受賞。『彼女がエスパーだったころ』で第38回吉川英治文学新人賞を受賞。

●鈴木力(すずき ちから)
 1971年生まれ。SFセミナースタッフ。ライターとして『SFマガジン』などに執筆。

クラークの世紀を語ろう!

出演者:大野万紀、酒井昭伸、中村融、山本弘、牧眞司

1917 年、いまからちょうど100 年前、1 世紀前にアーサー・C・クラークが生まれました。
SF作家としてはアシモフ、ハインラインとともに御三家の一人に数えられ、「渇きの海」や「楽園の泉」といったいわゆるハードSF、科学技術と最新の科学知見を元にした小説の数々を発表し、さらに「幼年期の終わり」「都市と星」では人類を主人公にしたSFでしか描きえぬ物語を真正面から描いたと思えば、「2001 年宇宙の旅」で、現在で言うところのメディアミックス展開もみせた、希代のSF 作家。「白鹿亭綺譚」ではミステリも香らせ、エッセイや科学評論などのノンフィクションもものとし、夢見物語るだけでなく、静止衛星というアイデアで科学そのものをも牽引した「人類文明の巨人」。
カーボンナノチューブなどの新素材をえて初めて実現の光が当てられようとしている軌道エレベーターまで、クラークの活躍は文学のみならず、現実の世界さえ変えてしまう。そんな知の巨匠について、日本のSF 界を代表する方々にとことん語り尽くしてもらう企画です。(文責・のだれいこ)

●大野万紀(おおの まき)
 1953年生まれ、SF評論家、書評家、翻訳家。『SFマガジン』などで活躍。訳書にジョン・ヴァーリイ『逆行の夏 ジョン・ヴァーリイ傑作選』など。

●酒井昭伸(さかい あきのぶ)
 1956 年生まれ。SF 翻訳家。訳書にアーサー・C・クラーク『都市と星』、デイヴィッド・ブリン『知性化シリーズ』、エリック・ガルシア『さらば愛しき鉤爪』、ダン・シモンズ『ハイペリオン』など

●中村融(なかむら とおる)
 1960年生まれ、SF翻訳家、研究者、アンソロジスト。訳書にアーサー・C・クラーク『宇宙への序曲 新訳版』、グレッグ・イーガン『アロウズ・オブ・タイム』(山岸真と共訳)。

●山本弘(やまもと ひろし )
 1956年生まれ、SF作家。代表作『神は沈黙せず』『アイの物語』『詩羽のいる街』『MM9』『BISビブリオバトル部』、最新作は『僕の光輝く世界』。

●牧眞司(まき しんじ)
 1959年生まれ。SF研究家・文芸評論家。著書に『世界文学ワンダーランド』、『JUST IN SF』ほか、訳書にマイク・アシュリー『SF雑誌の歴史』、編書に『ルーティーン 篠田節子SF短篇ベスト』、『柴野拓美SF評論集』。『SFマガジン』にて翻訳文学評を担当。

シミズ・ドリーム 海洋未来都市プロジェクト

出演者:清水建設株式会社 竹内真幸

 海底都市、月面基地、スペース・コロニー、SFは古くから、人類の新たなフロンティアをロマンチックに描いてきました。私たちは現在、百年前の人が夢に見た21世紀に生きています。しかしながら、私たちが、10年後50年後100年後を思い浮かべたときに、過去の未来視のように、きらびやかでポジティブな未来を思い描けているでしょうか。もちろん、遺伝子治療、再生医療などの医療技術の進歩、AIの進化、環境負荷の低減など、科学技術は確実に前に進み、私たちはその恩恵を受けています。それでも政情不安、国家間の緊張、人種間の偏見、子供の貧困、ニュースをそのまま見ていると、明るいビジョンを持ちにくい人も少なくないのではないでしょうか。
 この度、清水建設で実際に研究されている、海洋未来都市プロジェクトに携わっている現役の研究者、調査員の方々に、海洋都市構想の最先端について講演していただくことになりました。現在の技術でなにができるか。なにができないか。その実際のところに迫っていきます。本講演を聞いた後、あなたの未来観に変化があることを願って。(文責・タカアキラ)

●海上未来都市構想 GREEN FLOAT
http://www.shimz.co.jp/theme/dream/greenfloat.html

●深海未来都市構想 OCEAN SPIRAL
http://www.shimz.co.jp/theme/dream/oceanspiral.html

辻真先インタビュー

出演者:辻真先
聞き手:日下三蔵

 NHKテレビ『ふしぎな少年』の演出や『鉄腕アトム』『サザエさん』の脚本をはじめとして、テレビ・SF草創期から数々のアニメ・特撮の脚本家として現在に至るまで活躍され、ミステリ作家・SF作家としても高い評価を得ている辻真先氏。そのご活躍の歴史と今注目している作家・作品などを日下三蔵氏が聞き出します。(文責・立花眞奈美)

●辻真先(つじ まさき)
 1932年生まれ、愛知県出身。日本のアニメ、特撮脚本家、推理冒険小説作家、漫画原作者。子どもの頃からマンガ映画好き、NHKで演出を担当していた。虫プロ時代に多くのアニメ作品に参加。SF作家との交流もあり、旧『宝石』で作家デビュー。日本推理作家協会賞を『アリスの国の殺人』で受賞。

●日下三蔵(くさか さんぞう)
 1968年生まれ。ミステリ・SF評論家、フリー編集者、アニソン研究家。主な著書に『日本SF全集・総解説』、編著に『年刊日本SF傑作選』(大森望と共編)『筒井康隆コレクション』など。

タイムテーブル

企画の順序は変更する場合があります

時間
10:00開場
10:30開演
10:40〜11:40ゲーム・場所・コミュニケーション〜宮内悠介インタビュー
11:40〜12:40昼休み / サイン会
12:40〜13:40クラークの世紀を語ろう!
13:40〜13:50休憩
13:50〜14:50シミズ・ドリーム 海洋未来都市プロジェクト
14:50〜15:00休憩
15:00〜16:00辻真先インタビュー

合宿企画

◆昼企画の続きを語ろう(海洋未来都市構想の部屋、すごいぞ!辻真先、もっとクラークを語ろう)
 合宿では本会企画の補完的な企画を行います。今年もそれぞれ本会企画について、部屋に分かれて語り合う企画を立てました。本会企画を聞いて感じたこと、しゃべりたいことを自由に語り合う部屋です。本会企画では聞けなかった質問を直接ぶつけてみても良いかもしれません。

時間割
時間部屋1部屋2部屋3部屋4
20:00〜21:00SF 大会チャンネル 出演:小浜徹也 他海洋未来都市構想の部屋 出演:竹内真幸、タカアキラすごいぞ!辻真先 出演:日下三蔵、會川昇もっとクラークを語ろう 出演:大野万紀、酒井昭伸、中村融、牧眞司、山本弘
21:10〜22:30「猫狂言紙芝居 SF セミナーの巻」 出演:のめらにゃん斎ジェンダーSF 研究会の部屋 出演:G 研会員動物行動学で見るけものフレンズ 出演:小野マサナオシミルボンの世界 出演:大野万紀、山本弘、牧眞司、岡和田晃 案内:鈴木力
22:40〜24:00ナイトランドの部屋 出演:岡和田晃、植草昌実数学で読みとく円城塔 出演:小野マサナオSF 大会へ行こう 出演:池田武 他『正解するカド』 そしてファーストコンタクトSFの魅力 出演:ゲスト:大森望、日下三蔵、林哲矢 案内:SFファン交流会
24:10〜25:30岡和田晃 新刊を語るー「世界にあけられた弾痕と、黄昏の原郷」について 出演:岡和田晃 他  けいおん対ガルパン アニメ頂上決戦! 出演:酒井昭伸、牧 眞司、中村融
※各コマのあいだは10分の入れ替え時間を設けます
※タイトル、出演者などは変更する場合もあります