表紙はじめに講演内容質疑応答反響に対して資料請求先


【スライド 16/45】 以下のビデオや映画を見たことがありますか?(2000年度調べ)


【スライド16】以下のビデオや映画を見たことがありますか?(2000年度調べ)
【スライド16】以下のビデオや映画を見たことがありますか?(2000年度調べ)

映画はよく観ている。
「アトム」より「ガンダム」のほうが親しみがあるようだ。
 こちらの表は「以下のビデオや映画を見たことがありますか?」という質問項目の回答結果です。映画『パラサイト・イヴ』は123人に見ていただいているわけですが、もっと多いのは『ジュラシック・パーク』(172人)とか『ガンダム』(166人)、『鉄腕アトム』(136人)あたり。他は『パトレイバー』(110人)、『トータル・リコール』(88人)、『攻殻機動隊』(71人)という感じで、アニメやハリウッド映画が好まれています。

『ガンダム』を「面白かった」と答えた人の数が『アトム』を「面白かった」と答えた人の約2倍だということで(*註・前者が60人、後者が27人)、星野先生は「もう世代交代がおこなわれているんだ」とコメントしていますね。




【スライド 17/45】 以下の作家を読み(見)ましたか?(1998年度調べ)


【スライド17】以下の作家を読み(見)ましたか? (1998年度調べ)
【スライド17】以下の作家を読み(見)ましたか?(1998年度調べ) ▲拡大

読んだ人が30人以上の人は赤で示した。SF作家30名中10名。
星野力先生のコメント:「なかなか面白い集計結果です。古典と現在に2極分化しています。安部公房や星新一や筒井康隆などは(とくに星さんは国語の教科書に取り上げられているので)よく読まれていますが、その他の作家は忘れられています。そもそも「小松左京って誰?」という反応が多い世代なのです。中間の世代の作家はほとんど忘れられています。当然、最近の作家はよく読まれていますが、それでも拡散傾向が見られます」
#小松左京は星・筒井らと同じ世代の作家だと思うが、なぜか読まれていない。これは現役の文芸編集者にインタビューして読書遍歴を探ったときにも同じ傾向が見られた(中学・高校時代、星新一や筒井康隆はよく読んでいたが小松左京は読まなかったとの発言が目立った)。
#1999年度、2000年度も同様の傾向が見られたようなので、星野先生はそちらを集計していない。
 それから「以下の作家を読み(見)ましたか?」という、作家にとっては厳しい質問があります。ここで△(三角)で示したのは“ちらっと見た”という回答。ちらっと見たというのが書店で本を見たのか、実際の作者を見たのか、ちょっとわからないですね(笑)。 “読んだ”という答が○(丸印)、“面白かった”というのは◎(二重丸)で示してあります。赤字で書いたのは30人以上に読まれている作家です。いちばん多く読まれているのはどなたかといいますと、星新一さんで、合計99人。二番目が筒井康隆さんの58人です。次が田中芳樹さん(49人)、僕(瀬名秀明、48人)、安部公房さん(47人)となっています。小松左京さんは27人です。

 △、○、◎の数をよく見ていくと面白いんですが、詳しくは説明しません。星野先生のコメントを読み上げます。
「なかなか面白い集計結果です。古典と現在に2極分化しています。安部公房や星新一や筒井康隆などは(特に星さんは国語の教科書に取り上げられているので)よく読まれていますが、その他の作家は忘れられています。そもそも『小松左京って誰?』という反応が多い世代なのです。中間の世代の作家はほとんど忘れられています。当然、最近の作家はよく読まれていますが、それでも拡散傾向が見られます」
 小松さんは星さんや筒井さんと同世代だと思っていたんですが、違うんでしょうか? ちょっとわからないのですが。ただ僕も子供の頃に筒井さんや星さんは読んでいたのですが、小松さんは「ものすごく読んでいたか?」というとそんなわけではなかったですね。編集者の方に聞いても、やはり星さんや筒井さんは自分も友達もたくさん読んでいたけれど、小松左京さんまで行くのには一本なにかハードルがあったというようなことをいう方が多いです。



backnext